田中 千智さん SPインタビュー

田中さんの普段の活動について教えてください

福岡で育ち、大学で上京して、2006年に福岡に戻り、市内のアトリエで制作を行っています。主に国内や海外の展覧会やアートフェアで作品を発表しています。作品発表の他にも、本の装丁や映画祭のポスターの原画なども描いています。

 

表紙の作品「初雪」を描いた経緯を教えてください

2020年にオランダで開催されるアートフェアに出品するために、新作の準備をしていました。ほぼ1年間コロナで思うようにいかない中、 少しでも優しい気持ちになれるような作品を作りたくて、細かい表現を模索していました。以前の雪は、ドリッピングという絵の具を飛ばす方法で、偶然できるような絵の具の形で描いていたのですが、この絵は一つずつ雪を小さなブラシで置いていきました。

 

この登場人物は?

「FUKUOKA Christmas Market」のメインビジュアルのご相談があってから、この作品の制作をはじめました。今までの作品では同じ人物が登場し続けることはなかったのですが、今回は自分の分身のようなイメージで描きました。今も旅行や移動が制限される中で、私が行きたい所に行ってもらったり、絵の中だけでも自由に旅をして欲しいなという気持ちです。飛行機に乗ってどこかへ行きたい、夜景を見たいとか、浴衣を着たり、海水浴に行ったりと、いろんな旅ができたらいいなと思っています。

 

これからの活動について展望はありますか

コロナの影響で、東京や海外での展覧会もキャンセルが続き、2年近く通常の活動ができなくなっていました。制作すること・発表することを通して、福岡とその他の都市の関係や機能についても考えるようになりました。何年後かにコロナが終息して、自由に行き来ができるようになったとしても、以前とは、働き方や人の動きが変化していると思います。これからは、福岡を中心にして活動ができるかもしれないと思っています。そのために福岡にアトリエとギャラリーが併設された場所を作りたいです。新作もバンバン作って、すぐ展示できるような場所。あのアーティストがいるからと、遠方からでも福岡に来て見に来てくれるようになればいいなぁ、というのを近い目標にしています。

 

田中 千智
1980年 兵庫生まれ、福岡育ち。2005年 多摩美術大学美術学部 絵画 学科油画専攻卒業。 2006年から福岡を拠点に作家活動を開始。 2010年 「ART AWARD NEXT#1」青年会賞受賞。2012 年「VOCA 展 2012」。2013年「損保ジャパン美術賞展」優秀賞受賞。 2014年「第5回福岡アジア美術トリエンナーレ」福岡アジア美術館。2015年 横浜市民ギャラリーで個展「I am a painter」を開催。2019年「西日本文化賞奨励賞」受賞。2022年2月 Bunkamura Gallery(東京)で個展を開催予定。

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